取扱治療薬
RYJUSEA®Mini
リジュセア®ミニ点眼液0.025%

日本で初めて製造販売承認を受けた、近視進行抑制のための点眼薬です
リジュセア®ミニ点眼液はアトロピン硫酸塩水和物0.025%**を含有する点眼薬で、2024年12月に厚生労働省により製造販売が承認されました。 デジタル機器の使用や生活スタイルの変化により、子どもの近視は年々増加しており、近視進行抑制に対する関心とニーズが高まっています。 本剤は、近視の進行を抑制する治療薬として、日本で初めて正式に承認されたお薬です。
作用機序
アトロピンは、神経伝達物質アセチルコリンのムスカリン受容体を遮断する薬です。眼の奥にあるムスカリン受容体に作用し、眼軸長(目の奥行き)の伸びを抑えることで、近視の進行を防ぐと考えられています。
国際的にも、近視進行抑制の治療法として、0.01~0.05%の低濃度アトロピンの有効性が認められており、リジュセア・ミニはその中間濃度である低濃度アトロピン0.025%を含有しています。
本剤は、参天製薬とシンガポールの眼科研究機関「SERI(Singapore Eye Research Institute)」との共同開発によって誕生しました。
特徴
- 防腐剤無添加・使い切りタイプの個別包装(1日1本×30本入り)
- 通常は1日1回、就寝前に点眼する治療方法です(使用頻度は医師の指示に従ってください)
- 副作用として、羞明(まぶしさ)などが報告されています
対象となる方(目安)
以下に該当するお子さまが治療の対象となります。
- 5歳~15歳程度の学童・学生
- 軽度~中等度の近視があり、医師により適応と判断された方
- 定期的な通院が可能な方
※本治療は自由診療(保険適用外)です。
使用方法
- 開封後、最初の1~2滴は点眼せずに捨ててください。
- 清潔な手で、容器の先が目に触れないように注意して点眼します。
- 点眼後は、1~5分間まぶたを閉じ、目頭(涙嚢部)を軽く押さえてください。薬液が鼻や口に流れにくくなります。
- 他の目薬を併用する場合は、5分以上の間隔をあけて点眼してください。
- 1回限りの使い切りタイプです。たとえ薬液が残っていても、再使用せず必ず廃棄してください(防腐剤を含んでいません)。
※マイオピン点眼薬0.01%につきましては、引き続きお取り扱いしております。治療選択については、医師とご相談のうえご判断ください。
よくあるご質問(Q&A)
- どれくらいの期間、点眼を続ける必要がありますか?
- 近視の進行は主に成長期に著しいため、多くの場合、成長が落ち着く時期まで継続することが推奨されます。具体的な治療期間は個々の患者さんの状態に応じて医師が判断します。
- 点眼をやめると、また近視が進行しますか?
- 点眼を中止すると、一時的に近視の進行が早まる可能性があると報告されています。自己判断で中止せず、医師の指示のもとで治療の継続・終了をご判断ください。
- 副作用はありますか?
- 主な副作用として、瞳孔拡大、調節障害(近くを見づらくなる)、まぶしさ、結膜充血などが報告されています。他に、視力障害、頭痛、眼瞼湿疹が起こることが報告されています。 低濃度製剤のため副作用は比較的軽度ですが、気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
- 保険は使えますか?
- 本治療は、自由診療(保険適用外)です。診察料・点眼薬の費用ともに自己負担となります。費用は事前にご案内いたしますのでご安心ください。
- コンタクトレンズや眼鏡と併用できますか?
- はい、眼鏡・コンタクトレンズとの併用は可能です。点眼のタイミングや使い方については、医師から個別にご案内いたします。